株式会社 工藤工務店

KUDO DIARYBlog

7月31日

フィンランド・エストニア研修 その2

 

 

 

フィンランドの建築家 アルヴァ・アアルトが手掛けたパイミオのサナトリウムです。

 

 

 

 

サナトリウムといえば結核療養所であります。

 

1930年代まだ結核の薬はなく、結核発症の1/3が亡くなられていた時代

隔離するためと、環境のいい場所が少しでも結核によかったため、街から離れた森の中に建てられたのが

アアルトのサナトリウムであります。

 

当時木造が主流だった時代に鉄筋コンクリートで建てられた事でかなりの注目があったそうです。

 

 

 

結核の薬出来て、患者が減ってからは、通常の病院に変わり、今は施設として使われています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

当時から変わらない床や扉の色

 

綺麗な色ですね!

 

照明を見てもらうと、丸い照明器具にカバーが付いています。

少しでも埃を積もらないようにして掃除できるようにデザインされています。

 

 

 

 

 

 

 

 

取っ手

 

白衣の袖が引っかからないようになっています。

 

機能があってのデザインですね!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

食堂

 

当時は黒い椅子とテーブルだったそうです。

 

当時鉄筋コンクリートが珍しかったため、

写真右側の方の上の床が落ちてくるんではないかということで、

患者の方が座りたがらなかったそうですw

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これがアアルトが手掛けたパイミオチェア

アアルトの中で一番有名な家具ですね。

 

 

今回行くまではデザインでしか見ていなかったんですが、

結核対策で肺に空気を入れやすくするための形状だそうです。

 

 

結核診療所から病院に変わるときに、この椅子が廃棄されるということで

当時10ユーロくらいで売られていたそうです。

 

今オリジナルは・・・予想もしない金額になっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これはオリジナルの院長室に造られたソファであります!

生地張り替えたのかなと思うんですがw

綺麗に保存されていますね。

 

それも座ることができてビックリ!

 

 

 

 

 

 

80年前のエレベーター

 

おしゃれですね~

それも現在でも使用できて、乗ることができました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

現在は施設で沢山の病室は使用されているのですが、

1室だけ当時のサナトリウム病室が保存されておりました。

 

 

 

 

 

 

 

当時はマイナス20度の気温以上の時は1日3回 1時間屋上で綺麗な空気を吸うために出されていたそうです。

冬たまらないでしょうねw

 

 

 

 

 

そして、今の屋上

 

 

 

 

 

 

 

 

 

住宅と施設とは違えど、参考になるところが多かったですね。

 

全世界に沢山の有名建築物がありますが、写真でしか見たことがなかったアアルトのサナトリウム

実際に見れて感激しないことはないですよね。

 

 

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