先日、築15年のオーナー様と、こんなやりとりがございました。
「階段吹抜けの防寒対策で相談させていただきたいことがあるのですが・・・」と、連絡が入りました。
最初「階段の防寒対策?FP断熱を使っているのに、寒さ対策?」と、思いましたが、
直接話を聞かないと分からないので、オーナー様宅に行ってみることに。
間取りは1階リビング、階段がリビングのコーナーに計画されていて、吹抜けも少しあるので、
階段、吹抜けスペース合わせて3帖の吹抜になっています。
そこからの冷気が落ちてくるので、それをなんとかしたいということでした。
冬場の暖房状況を聞くと、最初の10年間は蓄熱暖房機(今では使われないオール電化用の暖房機器)を稼働しているときは、冷気は感じなかったらしいのですが、
11年以降はエアコンメインで稼働しはじめたら、冷気を感じるようになったそうです。
お伺いした日は、秋晴れで暖房稼働しなくてもいいかな・・・くらいの気温だったので、エアコン停止状態だったのですが、2階に登ると、若干寒さも感じるくらいでした。
近年、本格的に寒くなってからエアコンの使い方を聞いてみると、家にいるときだけ稼働をされていたそうで、朝数時間つけて、出勤前に消し、帰宅後、エアコンを稼働、寝る前にエアコン停止、と、入れたり切ったりしていたとの事。
まさしくこれだと!

高断熱高気密のお家でも、冬場では熱源がないと暖かいはずはありません。
暖かい空気を保温、外部からの冷気を入れにくくするのが断熱材の役割になります。
高断熱高気密ですと、短時間で早く温まることはできますが、流石に数時間いれただけでは、
ずっと暖かい住環境はつくれません。
オーナー様に「一週間、24時間エアコンを稼働してください」と、お伝えしました。
「今でも電気代高いのに、ずっとですか!?」と、ビックリされていたのですが、
「蓄熱暖房機を入れていたときのように、家中どこでも暖かくなるし、
電気代もさほど変わらないと思います。リフォーム工事を考えるのはそこからです。
試してみてください!」と、お話をして、その日は後にしました。
一週間後、オーナー様に確認してみると、
「とても快適です!そして、電気の使用量が減っていました!」との事でした。
今年の冬は快適に過ごせるでしょう!
私視点からは、この出来事は反省点の一つでした。
家を検討される時に高断熱高気密の説明もしているし、住まい方も説明をしているので、
みんな分かってくれているはず・・・と、思っていたのは思い違いで、
沢山のオーナー様が、このブログを見続けているので、
再度、伝えるためにも今回のブログのネタにさせていただきました。

オーナー様の許可を得て、掲載させていただきました。
もし、住まい方でご質問がありましたら、なんなりと私にご相談ください。
