
先日の休みに、神奈川県の葉山加地邸の見学へ行ってきました。
葉山加地邸は、近代建築の巨匠フランク・ロイド・ライトに師事した建築家・遠藤新によって設計された住宅です。
普段は宿泊施設として利用されているのですが、今回は数日のみ見学会を開催されるという事で、
見学させてもらいました。

大谷石のアプローチ。
高低差のある長いアプローチが、少しずつ建築へと気持ちを高まってきます。

玄関までの途中に、待合場があり、手水鉢があります。
重厚な石の空間の先に現れる、手水鉢と緑のやわらかな表情。
その対比がとても印象的でした。
ずっと座っていたいと思える空間でした。



築98年とは思えないほど、細部まで美しく、今なお色褪せないデザインに感動しました。
石や木の素材感、水平に伸びるライン、自然と一体となる空間構成など、
建築が時を超えて人を魅了する理由を改めて実感しました。


ダイニングからそのままつながるテラスと最上階の展望ルーム。
葉山の景色が広がり、まるで風景を切り取った一枚の絵のような空間。
建築の中にいながら常に自然とつながっていることに、この邸宅の豊かさを感じました。

宿泊施設への改修にあわせて設けられた浴室。
寝ころび湯がありますね。
「湯道百選」に選ばれているのも頷ける素晴らしい空間でした。
流行を追うだけではなく、長い年月を経ても人々に愛され続ける建築を生み出すこと。
その難しさと素晴らしさを、この建物から学ばせてもらった気がします。
私自身も建築家として、100年後にも価値を感じてもらえるような、
永く愛されるデザインを考え、つくり続けていきたいと改めて感じた一日でした。
見学時間までの間、待合場で待っていたら、偶然手水鉢で水浴びに飛んできた鳥を見る事ができました。
人だけでなく、鳥までもが自然と集まり、心地よく過ごせる場所。
それこそが、フランク・ロイド・ライトから遠藤新へと受け継がれた「自然とともにある建築」の思想なのかもしれません。
