
先週の水曜日から土曜日の午前中まで、3日半にわたり、熊本で既存住宅の「微動探査」の測定のお手伝いをしてきました。
今回回ったのは、10年前の熊本地震で大きな被害を受けた熊本市や益城町、そして今回被害の大きかった八代市、氷川町。
3日半で、私が立ち会って測定した住宅は全部で20棟です。
そして、とにかく暑かった……。
連日の気温は38度。
猛暑日の中、文字通り悲鳴を上げながら(笑)、一軒一軒回ってきました。
微動探査の測定時間は、一軒につきおよそ1時間。
その測定をしている間、住宅のオーナー様からいろいろなお話を聞かせていただきました。
その中で、一番多く聞いた言葉が、
「まさか10年という短い期間で、また大きな地震が来るとは思わなかった」
という言葉でした。
地震の後、家に住み続けてはいるものの、
「この家は実際、どれくらい被害を受けているんだろう」
「このまま住み続けても大丈夫なんだろうか」
そんな不安を抱えたまま生活されている方も少なくありません。
そんな時に微動探査による測定の話を聞き、
「一度、我が家も測ってもらおう」と、思って申し込まれたそうです。
中には、
「微動探査って、本当に大丈夫なの? 詐欺じゃないの?」
と半信半疑だった方も(笑)。
ご近所の何軒かで話をしている中で、
「じゃあ、まず私が申し込んでみるよ」
と手を挙げた方もいらっしゃったそうです。
新しい調査方法だからこそ、「一体何をするんだろう?」と思うのも当然なのかもしれません。

今回、熊本での微動探査に声を掛けてくださったのは、構造塾の佐藤氏。
初日は佐藤氏にも同行していただき、一緒に現場を回りました。
車中では、沢山の建築の話をしてくださり、大変勉強になりました。
今回、私が熊本へ向かった目的は大きく2つありました。
一つは、微動探査の測定機器の使い方や実際の測定方法を覚えること。
そして、もう一つは、熊本の被災地を自分の目で確認すること。
実際に現地を回り、住宅を見て、そしてそこで暮らしている方々から直接話を聞く。
やはり、写真や資料だけでは分からないことがたくさんあります。

測定は住宅のいろいろな場所で行います。
平屋のお家はロフトに入ることもあります。
外気温38度。
しかも断熱材の入っていないロフト。
もう、そこは完全にサウナ状態です(笑)。
八代市を回った日は、なんと一日7軒。
移動して、測定して、また移動して……。
スケジュールがかなり詰まっていたため、昼食も測定の合間に急いで食べるような一日でした。

八代市から帰るときの夕焼け。九州は日が落ちるのが千葉より遅いので、時間は19時でした。
実際の住宅で測定を経験できたこと、被災した地域を自分の目で見ることができたこと、そして何より、そこで暮らす方々の生の声を聞けたこと。
大変さ以上に、得るものの多い、密度の濃い4日間でした。
微動探査とはそもそも何なのか。
どんな機械を使い、何を測定して、住宅の何が分かるのか。
ここまで書くとかなり長くなってしまうので、その詳しい話は次回のブログで。

流石に、倒壊した建物の写真は載せられないですが、私がビックリしたのが橋の破壊。
今回の地震だけではなく、10年前の地震でも、損傷が蓄積されていたのかもしれません・・・
住宅だけではなく、橋や道路といった、普段は当たり前のように使っているインフラまで壊してしまう地震の力。
この光景を目の前にすると、改めて地震の怖さを感じます。
大きな地震が起きた時、自分のいる場所のどこが安全なのか。どこへ逃げればいいのか。
建物の耐震性を知ることと同じように、日頃から身の回りの「安全な場所」を知っておくことも大切だと、今回の熊本で強く感じましたし、「大地震が起きたら、自宅の中が安全」と、思えるような家づくりを作るのが私の使命だと強く感じました。
